特集 看護師長はどう選ばれ育てられるか
看護師長の選定と育成の方法―ジュニア・マネジャーの重要性
吉田 二美子
1,2
1株式会社F・Y・T
2株式会社Medical CUBIC
pp.836-842
発行日 2007年10月10日
Published Date 2007/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101041
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
看護師長の選定基準と育成方法は,どこの医療機関でも大きな課題であろう。しかし,選定基準や育成方法に標準的で明確な方程式があるだろうか。これはかなり難しい課題である。
組織力を高めるコンサルティングを業として8年の経験からいっても,正解はなく,ケースバイケースである。なんといっても人間が判断するので,いくら気をつけたとしても自分の思考パターンや先入観がもたらすバイアスがかかってしまうことは避けられない。自分の経験を述べると,看護師としての臨床経験やコンサルティング,講演などの業務を通じて,かなり多くの人を見てきたつもりでも,自社の社員採用面接において,自分の人物判断力の未熟さに肩を落とすことがある。「ダメ」と思った場合はほぼ間違いはないのであるが,「いける」と思った人物がフタを開けると問題があったという場合がある。「最近注目を浴びている,オーラや守護霊メッセージなどが見聞きできればどれだけいいか」とつくづく感じる。凡人であるわれわれにそれは無理なので,それに代わるいくつか判断基準やポイントをひねり出すしかない。完全なものではないが,これまでの経験から得た判断基準とポイントを紹介する。皆さんが「迷った」ときに,前へ進む一助となれば幸いである。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.