特集 トータル・クオリティ・マネジメントを目指し支える組織づくり
医療へのTQM導入に向けて―日本でのNDPの取り組み
棟近 雅彦
1
1早稲田大学理工学部経営システム工学科
pp.32-34
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100767
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NDPとは
医療においても,その他の業種においても,本来のこなすべき業務と,その業務のやり方を改善していくという業務がある。後者の業務を組織的に進めていくためには,何らかの方法論をもっていることが必要であり,TQMはそのための有力なツールとなりうる。
日本では,病院においてもQCサークルなどの小集団活動を中心とした改善活動は行なわれているが,TQM[Total Quality Management;総合的(品)質マネジメント]の実施例は少ない。米国では,1987年にバーウィック教授が中心となって改善プロジェクト(NDP;National Demonstration Project on the Application of QC to Healthcare)を実施している。この例にならい,医療の質保証の研究を,医師の立場で進めてこられた東北大学の上原鳴夫教授の構想のもと,筆者らの産業界の知己とのつながりを基盤としてTQMのデモプロジェクトを実施している。
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