連載 やじうま宮子の看護管理な日々――看護師長でいこう!・10
大人の医療者であるために
宮子 あずさ
1
1東京厚生年金病院
pp.96-97
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100699
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気の滅入る2つのニュース
暗いニュースが多い今日この頃ですが,なかでも2つのニュースが私の気持ちをどんよりさせております。ひとつは,50代の母親が,子宮を摘出した実の娘の代理母となったというニュース。もうひとつは,全国200を超える高校で受験科目を優先するあまり必修科目を履修させていなかったというニュースです。この2つのニュースはいずれも私にとって,「理不尽」に耐える力の低下と映りました。
代理母についての報道によれば,出産を希望し,治療上必要な子宮摘出を拒んだ娘を説得するためにやむを得ず行なったものだそうです。これに対して問題を指摘する声と共に,不妊でつらい思いをしている人からは,方法の是非はともかく,「気持ちがわかる」との声もある。けれども私は,事ここにいたって,「思い」と「方法」を分けて語るのも違うと思うんです。
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