特集 緩和ケアの質マネジメントとその評価を考える
ホスピス緩和ケア病棟看護管理者の学習ニード―日本ホスピス緩和ケア協会による学習ニードに関する調査と看護師長セミナーの企画
二見 典子
1,6
,
田村 恵子
2,6
,
河 正子
3,6
,
丸口 ミサエ
4
,
手島 恵
5
1ピースハウス病院
2淀川キリスト教病院
3東京大学大学院
4国立看護大学校
5千葉大学大学院
6日本ホスピス緩和ケア協会
pp.982-987
発行日 2005年12月10日
Published Date 2005/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100271
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はじめに
2005(平成17)年10月1日現在,わが国におけるホスピス緩和ケア病棟施設数は150施設となった。診療報酬に緩和ケア入院料が設定された1990(平成2)年から今日までの15年間に,看護サービス管理に直接関連する制度などの大きな変化があった。診療報酬点数の改定,全国ホスピス緩和ケア病棟連絡協議会(現日本ホスピス緩和ケア協会,以下,協会)によるホスピス緩和ケアプログラムの基準の提示,専門看護師・認定看護師制度の制定,ホスピス緩和ケア多職種教育カリキュラムおよび看護職教育カリキュラムの提示,緩和ケア診療加算の設定,施設基準への「病院機能評価認定病院」の追加,機能評価における緩和ケアモジュールの設定などである。これらの変化は,ホスピス緩和ケアというケアのあり方や必要性の認知の高まりとこれらのケアに携わる関係者のケア改善のための仕組みづくりの結果である。筆者は,日々現場でケアに取り組む方々,あるいはケアを受ける方々に,これらの変化をよき効果として反映させるための中核的役割を担うのが,第一線での管理を担う病棟看護師長であると考えている。
本稿では,2003(平成15)年度に実施した「ホスピス緩和ケア病棟看護管理者の学習ニードに関する調査」の結果と,それを受けて本年度企画進行中である「ホスピス緩和ケア病棟看護管理者のための教育セミナー」について紹介する。
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