特集 患者と医療者が満足できる療養環境を構築するために
「患者に添う」療養環境を構築するために
松下 明美
1
1初台リハビリテーション病院
pp.809-814
発行日 2005年10月10日
Published Date 2005/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100233
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はじめに
回復期リハビリテーション病棟(以下,回復期リハ病棟)は,患者の日常生活とリハビリの場である。つまり,患者が獲得した能力が病棟生活に活用されているかを評価し,安全なADL(日常生活動作)の練習を行ない,日常生活に即したADL・IADL(手段的日常生活動作)が定着するように支援し,在宅復帰をめざす場である。また同時に,生命の危機を脱したばかりの時期に入院する回復期リハ病棟は,障害を受け入れられず苦悩する場であり,心理的な立ち直りを模索する空間でもある。このような状況にある患者に,より効果的なリハ医療サービスを提供するためには,活動の自立を促進するためのリハビリテーション(以下,リハ)が提供できる環境とともに,安心と温もりを感じる「癒しの空間」が備わっていることが必要だと考えている。そこで,このような視点に立って,初台リハビリテーション病院(以下,当院)における療養環境の調整について述べてみたい。
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