BOOK REVIEW
『癒し癒されるスピリチュアルケア―医療・福祉・教育に活かす仏教の心』
黒田 裕子
1
1特定非営利活動法人阪神高齢者・障害者支援ネットワーク
pp.587
発行日 2005年7月10日
Published Date 2005/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100205
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現代の医療の現場において,最も近くにいて患者の心に触れ,その悩みを聴き,なんとかして最善の回答を選び出そうと日夜苦吟しているのが看護職であることは言を待たないと思う。とりわけ終末期医療の現場では,「寄り添う」「心を癒す」という日常行為に取り組むことを心に刻みながらも,患者本人や家族の苦悩のあまりの激烈さに,時に言葉を失い,対応に苦慮する毎日でもある。
本書には,飛騨千光寺住職である著者の,約20年にわたるボランティア活動「ビハーラ飛騨」としてのベッドサイドでの傾聴活動,高山市の医院・高桑内科クリニックや千光寺「心の道場」でのカウンセリング・研修活動,さらには日本ホスピス・在宅ケア研究会の理事としてスピリチュアルケア部会をリードしてきた経験などがぎっしりとつまっている。
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