ものがたり日本病院史・5
仏教の救療施設
大熊 房太郎
pp.52-55
発行日 1969年8月1日
Published Date 1969/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914568
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今回は鎌倉時代と吉野朝時代の病院史について話をすすめたいが,この鎌倉時代というのは,源頼朝が鎌倉に幕府を開いて征夷大将軍となった建久3年(西暦1192年)から,幕府の執権。北条氏が滅亡した元弘3年(西暦1333年)までの140年余りの期間をさす。
政治史的に見ると,この時期はわが国にはじめて武士政権が成立した時代で,初期には天皇を頂点とする京都の公家政権との対立,抗争があったが,朝廷の権力は次第に新興勢力である武士グループの支配下におかれるようになり,いわば古代社会から封建社会への移行期であった,といっていい。
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