特集 看護管理者に必要な地域連携スキル
“都市・地域を支え,支持される施設”となるために
看護管理者に期待される地域連携スキルの開発
吉本 照子
1
1千葉大学大学院看護学研究科看護システム管理学専攻地域高齢者看護システム管理学
pp.470-475
発行日 2005年6月10日
Published Date 2005/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100180
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看護管理者に期待される地域連携の理念の実現
各々の医療施設や介護保険施設が提供するケアの質および効率を高めるために,地域において施設の機能分化・専門分化が進みつつある。こうした方向性は,各施設がケアの提供に関して,競争関係にあるとともに相互依存の関係にあり,他施設と緊張感のある協力関係が自施設の存続の前提となることを意味している。したがって,看護管理者の立場から,自施設の役割・機能に沿って,他施設や関係機関と,施設を挙げて積極的にネットワークを形成する必要がある。
病院の立場から,機能に応じた平均在院日数を維持するための退院先として,介護保険施設などを必要としているような,自施設の便宜に基づく協力関係もある。しかし,本稿における「地域連携」は,“施設が,他施設や関係機関と協力して,患者・ケアサービス利用者(以下,利用者),家族の意向に沿ったケアを確実に行ない,利用者・家族,関係職者および他施設や関係機関に負担を強いることなくケアを継続するための活動”の意味で用いた。
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