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患者の安全に関する研究のための有害事象の把握方法―近年の方法論の概観
鈴木 琴江
1
,
菅田 勝也
1
1東京大学大学院医学系研究科 看護管理学分野
pp.46-47
発行日 2005年1月10日
Published Date 2005/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100104
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- 文献概要
今日,患者の安全を推進することは優先課題であるが,医療上のエラーや有害事象への対策を評価するためには,それらの事象を把握する効果的な方法が必要である。この論文では,有害事象の把握方法について,それぞれの特徴と手法に対する評価を概観し,またヒューマンエラーに関する認知論的枠組みを提示する研究を紹介する。
まず,有害事象把握方法には大きく分けて,人が記録・観察する「手動的方法」と機器を用いた「自動検索」があり,手動的方法には,自発的報告と非自発的報告が含まれる。それぞれの方法の長所と短所を表にまとめた。各方法の概要は以下に示す。
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