特集 看護管理者に求められる役割・能力―実力をつけるために必要なこと
国立保健医療科学院・病院管理研修「看護部長コース」
看護管理者がめざすもの 国立保健医療科学院「看護部長コース」修了者に聞く
病院がかかえる課題の解決への第一歩
大森 千賀子
1
1菊南病院看護部
pp.290-291
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100055
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コース受講によって身につけたものとは
2004年9月1日付で看護部長に就任したとき,私を待ち受けていたものは病院機能評価受審でした。翌年の4月からVer.5にバージョンアップすることを受け,その前にVer.4を受審しようという院長のトップダウンで就任半年後の2005年3月に受審することが決定しました。新米部長が手探り状態で受審に向かって走り出したのです。
受審に関するアドバイスを受けた看護部担当の方から「看護部の理念」をはじめ,すべてにダメ出しを受け,さらに矢継ぎ早に出される質問にも全く答えられず,頭の中が真っ白になりました。しかしそこからの病棟師長をはじめとする係長,主任,各委員長,病棟スタッフたちのラストスパートは目覚ましく,看護部が一丸となって受審日をめざしたのです。毎日毎日「この書類の点検お願いします」「このマニュアルや事例はどうでしょうか?」。皆の机には書類の山・山・山……。そんななか,各部門が協調できる組織づくり,看護師一人ひとりがもっている素晴らしい力を引き出せる教育システムの構築,地域との連携を充実させるための窓口の設置など,自分たちに何が足りないかが,少しずつみえてきました。すべてが納得いくようなシステムやマニュアルの完成は受審日に間に合わなかったものの,一所懸命がんばりました。
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