研究と報告
男子看護者のかかえる問題
百田 武司
1
,
鈴木 正子
2
1広島大学大学院医学系研究科修士課程保健学専攻
2広島大学医学部保健学科
pp.280-283
発行日 1998年3月1日
Published Date 1998/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905554
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緒言
看護界における看護士の数は,近年増加してきていると言われている1)が,1994(平成6)年末現在,国内における総就業看護婦(士)数に対する男性の割合は,3.4%2)でまだまだ少数派である.女性が大多数を占める現状において,必ずしも男子看護者の持つ特性が明らかにされているとはいえない.看護職として社会の多様なニーズに応えるためには,男性の持つ特性をさらに有効活用する方向で検討されなければならない.
男子看護者に関する過去の文献を検討すると,第一に,男子看護者の教育歴,職務歴,看護職選択の動機,能力評価など,いわゆる男子看護者の実態を明らかにしようとしたもの,第二に,男子看護者のイメージに関するもの,第三に,女子看護者との対比において,男子看護者のかかえる問題に着眼したものの3つに分けられるが,調査データとして示された若干の報告と対談や論評を含めた文献において,男子看護者のかかえる問題として以下の3点が示唆されている.
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