Dear Doctors―医師への手紙
64名の在宅ケアをかかえて
佐藤 美貴子
1
1三本木町総健康課
pp.406
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900430
- 有料閲覧
- 文献概要
先生,私どもがかかえた在宅ケアの患者は,1991年は64名でした.Bed-boundが31名,chair-boundが16名です.その中で在宅死は18名でした.64名の在宅ケアは並大抵なことではないですね.これでいいのかと悩みも迷いもありますけれど,でも先生,ご本人もご家族もとても喜んでいるんです.退院してよかった.家族に囲まれて幸せだ,見慣れた家と庭と人々があって生きている実感があると.だからやっぱり続けたいと思います.
在宅療養の一番の不安は病状悪化の時や,死ぬ時どうするのだということです.この町のお医者さん達の診療体勢を話しますと,みんな安心します,だって先生そうですよ,この町の医師全員が往診して,学会や旅行で主治医不在の時は別の診療所の医師が往診する.これをお互いに実行してとにかくこの町の住民はこの町の医師達で面倒をみる.先生達のチームワークのおかげなんです.町民はみんな感謝しています.この町に住んでよかったと.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.