特集 看護管理者に求められる役割・能力―実力をつけるために必要なこと
日本看護協会看護教育研究センター・認定看護管理者研修
看護管理者がめざすもの 認定看護管理者となって
認定看護管理者としてこれから描くビジョン/【前看護部長からのメッセージ】これからの病院のあり方と,看護管理者に望むこと
佐藤 美子
1
,
杉山 よし子
2
1医療法人関越病院・看護部
2前医療法人関越病院
pp.280-283
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100052
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なぜ認定を受けようとしたのか
私は,1988年に,日本看護協会看護研修学校の看護管理コースを卒業した。その後,地域の中規模病院で看護管理に携わり,現任教育やリスクマネジメント・電子カルテの立ち上げなどを通して看護管理の実践を行なってきた。病棟運営を任されたころは,目の前にある患者サービスやスタッフ育成,そして日々の他部門との折衝に追われながら,安全を確保することに終始していた。しかし,この10年間,施設を取り巻く厳しい外部環境の変化により内部環境も自己変革が行なわれた。具体的には,増築・増床があり,病棟編成の見直し,訪問看護ステーションの立ち上げ,看護師臨地実習の受け入れ,4年前には病院機能評価認定,医師臨床研修病院認定施設となり,さらには2年前より電子カルテの全面稼動と,IT化の流れにのり,時代の変遷とともに病院運営がなされてきた。
このなかで,当初は看護師長として病棟運営のみに必死であったが,看護部門の委員会活動である現任教育委員会・リスクマネジメント委員会,情報管理などを任された。これにより,病棟運営における患者サービスや人材育成の視点が,施設内全体への関わりへと広がり,マネジメントの手法も変化を要求されるようになった。
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