焦点 IT時代における看護研究の取り組み—次世代型遠隔看護システムの構築に向けて
社会還元に向けた研究成果の特許申請とTLOの活動について
長冨 弘充
1
,
野村 興一
2
1財団法人新産業創造研究機構・TLOひょうご
2財団法人新産業創造研究機構
pp.321-327
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900625
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TLOとは
TLOひょうごは,(財)新産業創造研究機構(NIRO)の一部門として2000(平成12)年3月に設立,同年4月に全国で12番目の承認TLOとして活動を開始した。TLO(Technology Licensing OfficeまたはOrganization)とは,1998年に施行された「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律」(以下,「技術移転法」とする)に基づき設立され,「学」の研究成果を「産」に移転することによって産業の興隆を目指すとともに,ロイヤルティ収入があった場合にはその一部を「学」に還元し,さらなる研究活動に貢献するという目的で活動を行なうものである。2001年5月現在,この「技術移転法」に基づいて事業計画が承認された承認TLOは全国で20に及び,今後さらに増える見込みである(表1)。
TLOは,株式会社・学内組織・財団の一部門など設立形態はそれぞれ異なっているが,大学・短大・高専などの研究音個人の発明(正確にはその発明について特許を受ける権利)を譲渡してもらい(図1中の①〜③),特許出願を行ない(同④),その権利または技術の産業界での利用を促すマーケティング活動を実施し(同⑤),それが成功すればライセンス(技術移転)して(同⑥),ロイヤルティ収人が得られた場合には発明者・大学等・TLOの三者それぞれに配分する(同⑦〜⑨),などの活動を行なっている。
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