海外報告
発展途上国における健康管理—中米ホンジュラス共和国での国際協力の現場から
磯邉 厚子
1
1大阪保健福祉専門学校看護学科
pp.167-172
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900553
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はじめに
近年,国際化が進むにつれて,海外勤務者の医療上の問題や安全対策についての試みが注目されつつある。特に発展途上国で国際協力活動に従事している技術者やボランティアにとって,保健医療上の問題やインフラ危機の対策を講ずることは,健康で安全な生活を送るためだけでなく,協力活動の充実や継続に影響する重要な課題である。
発展途上国は一般に熱帯・亜熱帯地域に多く,気候風土が日本と異なるだけでなく,通常,日本に存在しない感染症が多くみられる。そのため環境に対応できるよう,保健医療の知識を充分にもち,主体的に健康管理を行なっていくことが必要となる。また日本で当たり前のように使っている電気や水道が,突然止まったり長期に使えなくなることもあるので,生活上の知恵や工夫が必要となってくる。
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