海外事情 特別編 海外における福祉用具支援サービス・第5回
ドイツ連邦共和国
米崎 二朗
1
Jiro Yonezaki
1
1大阪市職業リハビリテーションセンター援助技術訓練室
pp.1032-1034
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202231
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今回は,ドイツ連邦共和国(以下,ドイツ)において福祉用具支援サービスの中心的な役割を担っているForschungsinstitut Technologie und Behinderung Research Institute Technology and Disability(FTB)の取り組みを紹介する.
FTBは1991年に設立され,ドイツ西部のウェター市(Wetter)に位置する.Evangelische Stiftung Volmarstein(ESV)リハビリテーションセンターと連携して直接的な支援サービスを提供するとともに,ドルトムント大学とハーゲン大学の研究所と提携して研究開発を行っている.筆者は2003年に訪問し,関係者との意見・情報交換等を行った.現所長のクリスチャン・ビューラー氏(Cristian Buehler,リハビリテーション・エンジニア)は,2000年に徳島アグリメント(北米,欧州,豪州,日本のリハビリテーション工学協会の連携協定式)で来日され,その後も数回来日されている(図 1).FTBは,欧州連合(EU)における支援サービス提供機関,産業界の中心的存在でもあり,主な事業内容は,①研究開発事業,②情報提供サービス,③福祉用具安全性テストと評価である(図 2).福祉用具支援サービスでは,支援技術,バリアフリーアクセス,ユニバーサルデザインを重点項目としている.
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