焦点 続・看護学における先端科学の推進
看護の科学を模索する—複雑系の科学の可能性
川原 由佳里
1
,
吉田 みつ子
1
,
樋口 康子
1
1日本赤十字看護大学
pp.89-96
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900545
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看護学とは何か
看護という実践は,そもそも飢えや貧困,病気をかかえ,のっぴきならない状況にいる目の前の人々に,救済の手をさしのべたいという博愛的精神から生まれてきた。19世紀中頃Nightingaleによってそれらの実践が「看護」と呼ばれるようになり,今日では看護は人々の健康と福祉を実現するためのサービスに携わる専門職実践として認められるようになった。
今日ではさらに,急激な社会変化や医療技術の発展を受けて,看護専門職には積極的にそのサービスの維持・向上に関して責任をもつことが求められるようになっている。そのためには是非とも,看護に関する学問的探究が必要である。以上のことから学問として看護学を確立させていくことが早急に必要であるという認識が得られるようになった。
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