Japanese
English
焦点 在宅ケアのアウトカム
翻訳 在宅看護上級実践モデル
An Advanced Practice Home Care Nursing Model
Carmen J. Portillo
1
,
小西 かおる
2
1Department of Community Health Systems, School of Nursing, University of California
2東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学地域看護学博士課程
pp.413-416
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900416
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はじめに
アメリカ合衆国(以下,米国と略)のホームケアは100年の歴史がある。過去100年の間,家族の介護を支援するための民間,行政,ボランティアによる在宅看護組織が地域に導入され続けてきた。米国の組織化されたホームケアは1880年代後半に始まった。この時代は非常に状態の悪い患者でさえ在宅で闘病生活を送っており,多くの看護婦にとって活躍の中心の場は在宅であった。1910年代までにホームケアは都心部を中心に広がっていったが,さまざまな組織が煩雑にケアを提供しており,整備が十分なされていなかった。その後,1930年代までホームケアはヘルスケアのひとつの選択肢として発展し続けたが,それ以後の50年間,米国ヘルスケアの中心的役割を果たした病院を中心とするシステムに比べると,次第に付随的なものになった(Harris,1994)。
1950年代に入って,慢性疾患患者や虚弱高齢者の増加に呼応して,ホームケアは再度注目を浴びる。1965年のメディケアの制定によって,ホームケアは再評価され,時代の流れに沿い,目ざましい発展を遂げる。さらに,1980年代には入院期間の短縮化が進み,病院の役割の変化や治療の継続の必要性が生じ,新しいポータブル技術の開発,在宅での静脈栄養,化学療法,呼吸器療法,人工透析などのサービスの提供が進められていった。
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