焦点 在宅ケアのアウトカム
アウトカムをベースに開発されたホームケア用の記録様式とその比較
村嶋 幸代
1
,
福井 小紀子
2
,
金 曽任
2
,
金川 克子
3
1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻(地域看護学分野)
2東京大学大学院博士課程
3東京大学大学院(地域看護学分野)
pp.395-411
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900415
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はじめに
近年,米国を中心に,ホームケアのアウトカムに焦点をあてた記録様式(データセット)が開発され,実際に現場で使われている。日本でも,いくつかの記録様式が開発されており,その比較も始まっている1)。これらの記録用紙は2時点間の比較を行なえばアウトカムになりうる。
これらの記録様式の開発目的には,アウトカム組織全体の質の保証を主眼にしたものと,個々のクライエントに焦点をあてたものとがあり,各々特徴がある。このため,ここでは,それらの記録様式を開発過程を含めて紹介するとともに,1人のモデル事例にあてはめた時に,記録様式間でどのような差違が生じるのかを見ることにする。これは,今後,日本でどのように訪問看護のアウトカムについて考えたらよいかを検討する素材ともなるであろう。
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