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Explanation and elaboration paper (E&E) for the Guideline for Reporting Evidence-based practice Educational interventions and Teaching (GREET) 2016—概説:根拠に基づく実践の教育的介入と教育の報告ガイドライン(GREET)2016
友滝 愛
1
,
加藤 尚子
2
,
柏原 康佑
3
,
木戸 芳史
4
,
本田 順子
5
,
深堀 浩樹
6
1国立看護大学校看護学部人間科学情報学
2Department of Health, Medicine and Caring Sciences, Division of Nursing Science, Linköping University
3東京大学医学部附属病院臨床研究推進センター研究者主導試験推進部門データサイエンス室
4浜松医科大学医学部看護学科臨床看護学講座精神看護学領域
5兵庫県立大学看護学部生涯広域健康看護講座小児看護学
6慶應義塾大学看護医療学部老年看護学分野
2Department of Health, Medicine and Caring Sciences, Division of Nursing Science, Linköping University
pp.222-227
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201768
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根拠に基づく実践(Evidence-based practice:EBP)の必要性は広く知られているが,EBPのための教育的介入の効果的な方法はまだ確立されていない。このような中,2016年にオーストラリアのAnna C. Phillips博士(University of South Australia)らの研究チームが,EBPのための教育的介入の報告ガイドライン「the Guideline for Reporting Evidence-based Practice Educational interventions and Teaching(GREET)」を発表した。筆者らは,開発者らの許可を得てGREETの日本語訳を行なった。GREETでは,EBPのための教育的介入の研究を報告するときに考慮すべき17項目のチェックリストとE&Eが提示されている。EBPのための教育的介入の効果を評価するためには,EBPのための教育として何がどのように行なわれたのかわかるよう,一定水準を満たした報告が求められる。また,EBPのための教育的介入の研究は,通常,さまざまな研究デザイン(介入研究,観察研究など)に基づいて実施される。そのためGREETでは,研究デザインに関する部分はそれらに対応する報告ガイドライン(例えば,CONSORTやSTROBE)を参照することを推奨している。本稿が,日本で行なわれるEBPのための教育的介入の研究報告の質の向上と,EBP教育の発展に貢献することを期待している。
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