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特集 看護研究における報告ガイドライン1
誰でも知っておきたい! よく使われている報告ガイドライン
COSMIN—健康関連尺度の選択に関する合意に基づく指針
The COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstruments (COSMIN)
加藤 尚子
1
1リンショーピン大学看護学専攻健康医学ケア科学分野
pp.47-54
発行日 2020年2月15日
Published Date 2020/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201713
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概要
背景
近年のがんや生活習慣病,慢性疾患の増加に伴い,合併症の発症率や入院率,死亡率などの客観的指標による評価のみならず,患者の視点で評価される主観的指標,患者報告アウトカム(patient reported outcome;PRO)が重要になっている。特に,2009年に米国の食品医薬品局(Food and Drug Administration;FDA)が医療品の申請に際しPROが必要であるというガイダンスを公表して以来,その重要性が広く認識されてきた。
PROによって健康関連QoL(Health related quality of life)や自覚症状(痛み,口喝,うつ状態,睡眠障害等),機能状態(身体機能,社会機能,認知機能等),治療に対する満足度,治療の遵守度などを測定することができる。
PROの測定時は,主観的指標であるという特性を考慮した,妥当性と信頼性を担保できる適切な尺度を用いなければならない。しかし,実際には,信頼性や妥当性が十分に評価されていない尺度が使用されていたり,尺度特性に関する用語の定義が研究者間で異なっていることも,これまでしばしばみられてきた。
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