一頁講座 QOLの測定尺度
健康関連QOL尺度/SF-36(R)
髙橋 奈津子
1
,
鈴鴨 よしみ
1
,
福原 俊一
1
1京都大学大学院医学研究科医療疫学
キーワード:
SF-36(R)
,
QOL(Quality of life)
Keyword:
SF-36(R)
,
QOL(Quality of life)
pp.685
発行日 2003年7月10日
Published Date 2003/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100804
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SF-36(R)とは
1980年代にアメリカで行われた大規模なアウトカム研究であるMedical Outcome Study(MOS)において開発・活用された1)SF-36(R)(MOS Short-Form 36-Item Health Survey)は,世界で最も広く使用されている包括的健康関連QOL尺度の一つである.包括的健康関連QOLを8つの健康概念(下位尺度)36項目によって測定するように構成されている.8下位尺度は,「身体機能」,「日常役割機能(身体)」,「体の痛み」,「全体的健康感」,「活力」,「社会生活機能」,「日常役割機能(精神)」,「心の健康」である.欧米においてSF-36(R)の信頼性・妥当性・反応性について,計量心理学的検証が行われている2,3).短時間で回答が可能であり,健康関連QOLという共通した概念を測定するために,異なった疾患の患者間での比較,治療やケアのアウトカム評価,一般住民の健康調査などのさまざまな目的において使用することが可能である.
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