連載 理論構築を学ぶ─看護現象から知を生むために・11
理論により介入モデルを精錬する─点眼アドヒアランスの概念モデルの構築
松尾 和枝
1
,
坂下 玲子
2,3
1九州大学大学院医学研究院保健学部門看護学分野
2兵庫県立大学看護学部
3兵庫県立大学臨床看護研究支援センター
pp.602-609
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201570
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はじめに
筆者は博士課程の研究で,看護介入モデルを使ったケアプログラムの作成を行なった。その過程で,理論/モデルを活用することの意義を強く実感した。例えば,同じ現象をみていても,医師と看護師では現象の捉え方は異なる。理論を用いることによって,現象の何に着目しているのかという,その視点を明確にすることができる。また,理論をベースにすることにより,現象を説明し,その結果を予測することができる。しかし,活用する理論やモデルを決定するまでの道のりは長く,現象の洗い出しと,文献レビューの繰り返しに多くの時間を費やした。
本稿では,筆者が取り組んだ研究を例に,現象の焦点化,本質的概念の探索,概念モデルの探索を通して,看護介入モデルを構築したそのプロセスについて述べる。
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