増刊号特集 2 若手研究者が描く未来
“遠回り”によってたどりついた研究者としての立ち位置
大澤 絵里
1
1国立保健医療科学院国際協力研究部
pp.352-355
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201401
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研究者の道を選ぶまで
私は看護の世界に入る前に,一般大学の国際関係学部で,政治や経済,国際協力などについて学んだ。大学3年の就職活動を始める頃,国際協力の現場で働きたいという思いが生まれ,どうすればその現場に進めるのかと考え,看護の道を選んだ。そして横浜市立看護短期大学を卒業後に日本赤十字医療センターに就職した。9年間勤務した病院では脳外科と小児科で勤務しながら,日本赤十字社の国際協力プロジェクトにかかわり,現在の職場でもある国立保健医療科学院の専門課程国際保健コース(MPH:Master of Public Healthコース)に進学する機会を得た。その後,日本赤十字看護大学で国際看護学の教員をつとめながら,同院の研究課程(DrPH:Doctor of Public Healthコース)を修了して現在に至っている。
上の2つの課程に進む前には,国際協力の現場で働き続けることを望んでいた。しかし課程在籍中,社会や自分自身の疑問を明らかにしていくことができる研究のおもしろさに目覚めたことや,妊娠,出産という自分自身の人生の転機を迎えたことで,研究者の道を選択することとした。
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