- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
自己紹介
がん看護専門看護師(OCNS)の認定を受けて27年目になります.京都の看護短期大学卒業後,東京の看護大学に3年次編入をしました.就職3年目のときに受け持ったがん患者さんのご家族のたいへんさに初めて気づき,何の支援もできていないことに落ち込みました.この体験が大学院進学の動機でした.当時,看護大学は全国で10校程度で,大学院もCNSコースではなく修士課程(成人看護学)でしたが,修士論文の作成を含め,多くの同級生や先輩の支援で無事に修了しました.修了後,大学院での学びを実践で確認したいと考え,国立大学病院に就職しました.
大学病院就職3年目の1月には阪神淡路大震災で被災し,復興中の3月に起きた地下鉄サリン事件当日,大学院の指導教官から「今度,看護協会で新しい制度を作り,がん看護の分野の申請をするので,あなたの実践事例を書いてほしい」との電話依頼がありました.2日間徹夜をして書類を作成し,提出しました.無事,看護専門分野が特定され,秋には個人の認定のために再度,数事例(実践,相談,調整)の書類を提出し,書類審査後は,認定試験(筆記試験,口頭試問)も受けました.
私がOCNSの認定を受けた頃は修士課程にCNSコースはなく,修士課程修了をもって,認定を受けたので,認定を受けた後も,日ごろの業務(麻酔科医師の診察見学,学会参加や研修)を通して,フィジカルアセスメントや,看護倫理について学び続けました.
それから現在までは,長い道のりでした.国立大学病院で10年(看護部副師長~看護部師長),博士後期進学を経て,看護大学で4年(教員),県立病院で13年(看護部副参事~緩和ケアセンター副センター長)ののち,現在の私立大学で2年目(教員)となります.昨年までは週1日の実践日を設けていましたが,今年度から実践休止となり,たいへん寂しく感じています.
© Nankodo Co., Ltd., 2023