Book Review
なんで使うの? そのくすり―医師が考えるくすりの立ち位置
今井 靖
1
1自治医科大学臨床薬理学部門 教授/薬剤部長
pp.831-831
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_831
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評者は循環器内科医として勤務しているが,2年ほど前から病院の薬剤部長を兼ねさせていただくことになり,薬剤師の先生方と身近に過ごしている.薬剤部に机を置いて最初に驚いたことは,ほとんどのスタッフが調剤や注射調整,製剤など病院の中央業務に専従しているのだろうとイメージしていたのだが,実際には毎日多くの薬剤師が資料やノートパソコンをもって病棟に向かい,患者さんの服薬指導,処方確認・提案などを行っているのを目の当たりにしたことである.薬剤師の業務内容が対人業務に大きくシフトしていることを実感した.そのなかには入職1~2年目の新人薬剤師も含まれ,基本的なトレーニングを受けるとすぐに病棟勤務のローテーションに組み入れられるため,時に不安な思いを漏れ聞くことも少なくない.何かガイドになるよい本がないだろうかと思案していたときに,帯に「医師の処方意図がわかる!」と書かれた本書に巡り会うことができた.
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