特集 「ナラティヴ」を読む
人が見える・人を理解するとは―「幸せという言葉にたどりつくまで」を読んで
福田 紀子
1
1横浜市立大学医学部付属市民総合医療センター
pp.805-809
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100601
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はじめに
今回,「ナラティヴを読む」という特集において,芦田さんが本誌本年4号に記した物語をリエゾンナースである私がどのように読んだかについて書かせていただくことになりました。ただ,私自身はナラティヴセラピーという枠組みで患者や家族,そしてナースとの面接を行なっていませんし,ナラティヴアプローチを専門にしているわけでもありません。しかし面接のなかでは,できるだけ対象の方が体験している世界に近づきたい,良い聴き手でありたいと思い,かかわらせていただいています。ですから,ここでは「語り手」である芦田さんの物語を聴き手である私が読み(聴き)感じたこと,考えたことを述べていきたいと思います。
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