特集 介入研究をどう進めるか
介入研究における研究計画立案のポイント
奥村 泰之
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1一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会医療経済研究機構研究部
キーワード:
研究疑問の優先づけ
,
GRADEシステム
,
バイアスへのリスク
,
例数設計
,
無作為化比較試験
Keyword:
研究疑問の優先づけ
,
GRADEシステム
,
バイアスへのリスク
,
例数設計
,
無作為化比較試験
pp.367-374
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201276
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無作為化比較試験とは
無作為化比較試験(randomized controlled trial;RCT)とは,調査参加者を登録した後に,参加者を実験的介入あるいは対照的介入を受ける群などの2群以上に無作為に割り付け,一定期間の後にアウトカムを測定する前向き研究を意味する(図1)。RCTの研究目的により,優越性試験,非劣性試験,同等性試験の3種類に大別される(Lesaffre, 2008)。
優越性試験とは,実験的介入が対照的介入と比べて優れていると示すことを意図した試験を意味する。非劣性試験とは,実験的介入が対照的介入と比べて劣っていないと示すことを意図した試験を意味する。同等性試験とは,実験的介入が対照的介入と同等であると示すことを意図した試験を意味する。RCTのシェアの大部分は優越性試験が占めており,非劣性試験は同等性試験と比較して多い。本稿では,RCTの中でも,主に優越性試験における研究計画立案のポイントを概説する。
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