特集 介入研究をどう進めるか
介入研究の実施体制のマネジメント─計画立案時のロジスティクス構築の重要性
竹原 健二
1
1国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部
キーワード:
介入研究
,
研究計画
,
ロジスティクス
,
研究の質
Keyword:
介入研究
,
研究計画
,
ロジスティクス
,
研究の質
pp.375-384
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201277
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研究の計画・実施に必要な準備
さぁ,これから介入研究をやってみよう,と思ったときに,すべきこととして何が思い浮かぶだろうか。「研究計画の立案」や「研究計画書の作成」をしなければならない,ということがもっとも思いつきやすいことだと思われる。もちろん,研究計画書が非常に重要であることはいうまでもない。われわれ疫学者も必ず研究計画書を書くし,研究倫理委員会からの承認を得るためにも,研究を適切に遂行するためにも研究計画書の作成は必須だといえる。
一方で,介入研究には「ロジスティクスの構築」が必要になる,ということが頭をよぎる人は非常に少ないのではないだろうか。そもそも,災害医療や施設の管理職でもない限り,「ロジスティクス」という単語自体,耳慣れない言葉かもしれない。この「ロジスティクスの構築」は,研究計画の立案と複雑に絡み合っており,研究実施の両輪もしくは,研究計画書という骨組みに「ロジスティクス」という肉づけをする,といったような関係性ともいえる。つまり,それぐらい「ロジスティクス」は研究の準備および実施段階における根幹に位置づけられるものなのである。
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