特集 看護学の発展にとっての理論構築─Transitions Theoryからの展望
【座談会】看護学の発展にとっての理論構築
南 裕子
1
,
片田 範子
2
,
坂下 玲子
2
1高知県立大学
2兵庫県立大学看護学部
pp.84-95
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201232
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看護理論のもつ意味
坂下 看護理論に関する教育は,まだ十分行なわれていないのではないかと思います。私も,看護理論というものが看護学の中核を担い,看護学が発展する土壌を産み出すコアであることを,本学に赴任し南先生や片田先生のお話を聞かせていただいて初めてわかりました。まず,修士課程も含めた大学院教育における看護理論の重要性についてお話しいただけますでしょうか。
片田 兵庫県立大学(以下,本学)修士課程には,「実践看護論」という科目があります。この科目では,実践科学としての看護を担うにあたり,どのようなものが看護理論なのかを,実践家として,教員として,あるいは研究者として学んでいく人たちにとって,必要な理論を学びます。博士課程に進むと,「理論看護学」となり,本格的に看護理論を学びます。そのあたりの違いを,南先生にお話しいただくとよいと思います。
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