特集 看護学の発展にとっての理論構築─Transitions Theoryからの展望
扉
坂下 玲子
1
1兵庫県立大学看護学部
pp.82-83
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201231
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看護理論を初めて学んだとき,「理論なんて所詮は絵に書いた餅。目の前のこの途方に暮れるような混沌とした現状は,そんなものではどうにもならない」と思った。しかし,そのように看護現象が混沌としたものであるからこそ,それを照らし出し,効果的な実践を導くために看護理論が必要なのだ。
研究と実践を経て,複雑な看護現象はその本質が抽出され,理論が構築されていく。理論は複雑な看護現象を解き明かし,また予測することで実践を導く。そして,実践により理論は試され,研究により精錬されていく。この循環は,看護学の発展には不可欠だ。
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