特集 現象学を語る
【ディスカッション】大学院生からみた現象学とグラウンデッド・セオリー─対談に参加して
西村 ユミ
1
,
山本 則子
2
,
坂井 志織
3
,
栩川 綾子
3
,
細野 知子
3
,
村上 優子
3
,
石井 絢子
4
,
城島 華子
4
,
藤井 文香
4
,
齋藤 凡
5,6
,
西川 美代
5
1首都大学東京大学院人間健康科学研究科
2東京大学大学院医学系研究科
3首都大学東京大学院博士後期課程
4東京大学医学部・大学院医学系研究科修士課程
5東京大学医学部・大学院医学系研究科
6東京大学医学部附属病院看護部
pp.536-547
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201174
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齋藤 私は,山本先生に以前から,「グラウンデッド・セオリーと現象学は違う気がする」「いや,一緒の気がする」「やはり違う気がする」と伺っていました(笑)。ですから今日は非常に楽しみに対談を伺ったのですが,確かに,同じところと異なるところがあると思いました。たとえるなら,料理人と,野菜をつくる生産者との違いと共通性のような感じです。西村先生は,おいしいニンジンをつくりたいと仰っていて,山本先生はおいしいサラダをつくりたいと仰っているといったらよいでしょうか。私はいま病院で働く立場でもあり,それを食べる側にいるように感じます。おいしいものを食べたいので,やはりいい料理人にもいてほしいし,いい野菜をつくってくれる人もいてほしい。そのおいしいものが供されるプロセスにはきっと共通している部分もあるし,相容れない部分もあって,それは無理に相容れなくてもよいのかなと思いました。
お尋ねしたいのは,西村先生はご自身の研究の方向性として,看護においてどのあたりのことをめざされているのかを知りたいなと思いました。
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