特集 遠隔看護とイノベーション─在宅医療の新展開
遠隔看護における情報教育の整備と看護師の役割
内藤 隆宏
1
,
浅野 美礼
1
1筑波大学医学医療系
キーワード:
遠隔看護
,
情報専門看護師
,
情報の共有化と標準化
,
チーム医療
,
在宅医療
Keyword:
遠隔看護
,
情報専門看護師
,
情報の共有化と標準化
,
チーム医療
,
在宅医療
pp.159-167
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201078
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超高齢社会の到来と地域包括ケア
現在,少子高齢化により高齢者人口の増加が進んでおり,平成25(2013)年10月1日現在では,総人口に占める65歳以上人口の割合である高齢化率は過去最高の25.1%となり,高齢化率21%以上とされる超高齢社会を迎えている。高齢者人口は今後,「団塊の世代」(1947〜1949年に生まれた人)が65歳以上となる平成27(2015)年には3395万人となり,その後も増加,平成54(2042)年には3878万人でピークを迎え,その後は減少に転じるが高齢化率は上昇を続け,2060年には高齢化率は39.9%に達する見込みである(内閣府,2014a,厚生労働省,2013)。
国は高齢化率の上昇に伴って,高齢者が必要とする介護サービス(表1)のうち,特に現時点で,特養への大量の待機者が存在するといわれるが,将来のさらなる需要の拡大に対し,地域包括ケアを推進することで,在宅医療・介護への移行を進めている(厚生労働省,2014b)。地域包括ケアは,団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に,重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で,自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるようにする政策である。その目的は,可能な限り住み慣れた地域で療養することができるよう,医療・介護が連携して地域における包括的かつ持続的な在宅医療・介護を提供できる体制構築である。
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