焦点 変貌する"家族"概念
解説
離婚と子供の監護—子の福祉の観点から
下夷 美幸
1
1社会保障研究所
pp.137-148
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201015
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1.はじめに
わが国では,昭和40年代・50年代を中心に離婚が増加を続けてきたが,昭和58年の離婚件数182,000件,離婚率1.51をピークに,近年,離婚件数・離婚率ともに減少を続けている。それでも昭和61年の離婚件数は約166,000件で,昭和60年とほとんど変わっていない。
また全離婚の中で,未成年の子がいる夫婦の離婚(以下,有子離婚と呼ぶ)の占める割合をみると,昭和40年代までは60%程度であったが,昭和50年代に入り急上昇し,昭和59年に70%に達して以降,常に70%程度を占め,昭和62年の有子離婚の割合は67%となっている。
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