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海外論文
患者の性格を認知する看護婦が受ける患者の地位や疾病の重篤度の影響
Influence of Patient Status and Health Condition on Nurse Perceptions of Patient Characteristics
Sister Paula A. Larson
1,2
,
内海 滉
3
1Wisconsin大学
2現在:Badlands Human Service Center, Dickson State College
3千葉大学看護学部附属看護実践研究指導センター
pp.381-389
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200940
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看護婦が患者の性格を認知する時,その患者の所属する社会経済的階層などが看護婦の目を狂わせるかどうかを調べるために,78人の看護婦を被験者として,仮想患者のスライドや病歴を見せて,7段階評価法によって評価させてみた。被験者として看護婦には,8つの病歴のうちの1つが渡される。おのおのの病歴には,患者が,中流かもっと下の階層か,重い病気かそうでないか,社会的評判の悪い病気かそうでないか,などの場合で典型的なものが記載されている。それらの結果は,2×2×2の分散分析にかけられた。下の階層の患者たちは,一様に,依存心が強く,受動的で,無知,無理解で,学習せず,怠惰で,忘れやすく,不正確で,不注意で,非常識で,治療を実行せず,信頼できないとみられている。社会的に評判の悪い病気をもつ患者は,そうでない患者に比べて,否定的に評価され,感受性が強く,頑固で,無関心で,自分の病気を知りたがらないように受けとられている。そのような病気をもっている患者は,困って,それを隠そうとする気持ちを看護婦たちは知っているので,その反映としてnegativeに認知される。
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