増刊号特集 1.博士論文を書くということ─あのときの問いといまの問い
博士論文を書くことを支えてくれたもの
角田 秋
1
1聖路加国際大学看護学部
pp.320-323
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100925
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はじめに
私は,修士課程からそのまま博士課程に進学,データ収集が終わった段階で単位を取得して満期退学し看護大学に就職した。働きながら執筆をし,博士論文の審査と修正を経て,学位を取得した。学位取得まではるか長い道のりに思われたが,毎日少しずつでも書き進めることで,必ず取得できる日がくるのだと実感することができた。その過程の一部を振り返ってみたい。
研究テーマが決まるまで
博士課程に進学したとき,研究テーマはまだ漠然としていた。修士課程から働き始めていた精神科訪問看護の現場に魅力を感じており,研究テーマにしたいと考えていた。統合失調症など精神疾患をもち地域で暮らす方の家を自転車で回り,疾患や生活の相談に乗り,その人に合ったサポートを提供する。利用者は,精神科病院退院後に親族と離れ,病院近くで一人暮らしをする人がほとんどであった。
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