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「若手」のいま
西村(司会) 現代は,看護学が今後発展していくために検討すべき多様な課題が生まれてきている状況だと思います。従来の枠組みのままで看護学が発展していくことは難しいのではないかという議論もあり,それを象徴するように,学際的な研究に関する議論も盛んに行なわれています。その中で,看護学は今後どのような方向に向かっていけばいいのか。本日はこうした課題について,今後を担う若手の方々に議論いただき,将来の可能性を見通してみたいと思います。なるべく皆さんの具体的な状況を紹介いただきながら話を進めていければと思います。まずは簡単に自己紹介をお願いいたします。
落合 落合と申します。東京女子医科大学の成人看護学分野で講師をつとめています。私は学部を卒業後に大学院を受験し,その後,大学院を休学して臨床に2年間勤務し,大学院に戻りました。成人看護学分野に興味があったのですが,臨床では小児科に配属になりました。大学院に戻る際は小児に教室を変えることも考えましたが,小児科で手術後に退院した子どもたちはその後どうしているのかが気になりました。このような関心にそって教室を選択すれば臨床経験とも一致するので小児科の医師にも相談したところ,すごくいいテーマだという後押しもいただいたので,成人看護学教室を選びました。大学院では先天的に心臓病をもって成人した方への支援について研究しました。修士論文,博士論文は質的研究を行ないました。博士課程修了前には全国の実態調査に近い研究に着手し,その研究をいまも続けています。医師を対象にした研究が多く,いまは看護から少し離れているところがありますが,今度は看護の研究も進めようと考えているところです。
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