焦点 看護ケアの質評価と改善─研究の成果と今後の発展に向けて
【看護ケアの質評価・改善システムについて】
看護QIシステムにおける評価報告書とリコメンデーションの作成
内布 敦子
1
1兵庫県立大学看護学部
キーワード:
看護の質評価
,
質改善
,
リコメンデーション
Keyword:
看護の質評価
,
質改善
,
リコメンデーション
pp.401-405
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100465
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看護QIシステムにおける評価・リコメンデーションの目的
看護ケアの質の評価の本来の目的は,その評価結果をもとに質を改善することにある。もし単に得点評価をするだけで,その後に何の改善活動を起こさないのであれば,膨大な評価の作業の大半は無駄になるといっても過言ではない。看護QIシステムでは,評価した結果を研究班で分析し,「報告書」すなわち「評価およびリコメンデーション」として当該病棟にお返しし,その後の質改善に役立ててもらうようにしている。
病棟の識別はID番号で管理されているので,研究班のメンバーには当該病棟がどの地区のどの病院であるかわからないようになっており,設置主体や病院の規模などの先入観なしにデータのみでリコメンデーションを作成している。また,リコメンデーションは質の低い箇所を指摘するということではなく,受け取った病棟ができるだけ,自らデータを読み,質改善のポイントがわかるように,データの読み取り方も含めて記述しており,自主的な質改善運動が創出されることを期待している。
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