Japanese
English
焦点 看護教育学における理論開発
―第3章―記述理論の統合による新たな知識体系の構築
Meta-Synthesis of Qualitative Research Findings as Descriptive Theories in Science of Nursing Education
亀岡 智美
1
,
野本 百合子
2
,
山下 暢子
3
,
舟島 なをみ
2
Tomomi Kameoka
1
,
Yuriko Nomoto
2
,
Nobuko Yamashita
3
,
Naomi Funashima
2
1国立看護大学校
2千葉大学看護学部看護教育学教育研究分野
3千葉大学大学院看護学研究科
キーワード:
看護教育学
,
記述理論
,
メタ統合
Keyword:
看護教育学
,
記述理論
,
メタ統合
pp.219-227
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100089
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はじめに
近年,看護学を専門とする多くの研究者が質的研究に取り組んでいる。看護教育学においてもこの傾向は同様であり,千葉大学看護学部看護教育学教育研究分野に所属する大学院生や修了生の多くが果敢に質的研究に取り組んでいる。この質的研究は看護教育学研究モデルの基盤研究に該当する。基盤研究に該当し,記述理論としての要件を満たす質的研究の成果を産出する過程は,研究者にとって困難の連続であり,多くの場合,研究者自身のテーマに対する深いコミットメントとデータ提供者の方々の惜しみない協力がそれを乗り越えさせる。完成した論文は,膨大なページ数の冊子となり,それは次なる研究へのヒントの宝庫である。このヒントから生まれた「複数の記述理論を統合することにより新たな知識体系が生まれるのではないか」という感覚は10年以上の歳月のなかで出現と消滅を繰り返し,いつしか確信となった。
本稿においては,この看護教育学の理論開発に向けた基盤研究発展型応用研究「記述理論の統合」による新たな知識体系の構築に関し,その背景,研究デザイン,可能性・特徴・課題について論じる。
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