連載 妊産婦を尊重したケアのための国際宣言「ホワイトリボン憲章」を手がかりに考える 人権のはなし・1【新連載】
ホワイトリボン憲章ってなんだろう?
谷口 真由美
1
,
福澤 利江子
2
1大阪芸術大学
2筑波大学 医学医療系
pp.88-91
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202115
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連載のはじめに
こんにちは! この新連載では,周産期医療の現場で妊産婦さんと赤ちゃんの人権を守るための方法について勉強していきます。医療においても「人権に基づくアプローチ」って最近よく聞きますが,みなさんはどんなことをイメージしますか? 「妊産婦や赤ちゃん,患者さんを大事にしましょう」なんて,言われなくても十分分かっていることですよね。それを現場の大変さを知らない人から言われたら,正直腹立たしいと感じてしまいませんか? 助産師は,妊産婦や赤ちゃんの人権を守るため,自分を犠牲にして相手に尽くすことが求められているのでしょうか?
実は,私たち助産師を含む医療者は,人権についてきちんと学んだことがあまりないのではないかと思います。そこでこの連載では,2018年につくられた「ホワイトリボン憲章」を手がかりにして,法学の専門家である谷口真由美さんと,人権を守るケアと助産師の役割について一緒に考えていきます。できるだけ臨床現場に近い内容になるように,現在も産科ケアの第一線で働いている病院勤務の助産師お2人からも質問やコメントをいただきながら進めていきます。読者の皆さんからの質問や感想も大歓迎です。この連載を通して,私たち助産師にとって「人権」という言葉がポジティブで身近なものになるよう願っています。
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