連載 宝物,教えてください・66
帝王切開の宝物,1号・2号
横手 直美
1,2
1中部大学 生命健康科学部 保健看護学科 母性看護学
2NPO法人フィット・フォー・マザー・ジャパン
pp.569
発行日 2021年8月25日
Published Date 2021/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201850
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「あなたの宝物は?」と聞かれたら,芸がないけれど,やっぱり娘たちです。実際,「おーい,お母さんの宝物1号・2号おいで!」と時々呼びます。
妊娠中はすこぶる順調なのに,お産になると回旋異常・遷延分娩・胎児心音低下が私のパターンのようで,緊急帝王切開を経験すること2回。帝王切開分娩のケアの研究や論文の執筆をしていただけに,複雑な心境でした。だからこそ,長女16歳,次女10歳になった今でも,娘たちの誕生日ごとに「やはり無理せずに帝王切開でよかった」と思って,涙が出ます。頭で分かっていても,あの時,何が一番大切だったか—本当にこころで分かるには時間も必要なんですね。
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