連載 りれー随筆・424
中米での2年間の活動を終えて
上里 佳那子
1,2
1元青年海外協力隊
2医療法人真心会野村産婦人科
pp.388-389
発行日 2020年5月25日
Published Date 2020/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201536
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青年海外協力隊を志したきっかけ
私が幼い頃から住む地域は工業団地が多く,道を歩くといろいろなところで外国人を見かけます。しかし,私は彼らとは特に関わりを持つことなく育ちました。
彼らと関わりを持つようになったのは,助産師として県内の病院で勤務を始めてからです。妊婦さんが日本語を話せない場合,インフォームド・コンセントの時や保健指導を行う時は,本人が県や市,または知り合いに連絡して通訳を手配しますが,長期入院になった場合は「赤ちゃんは動いていますか?」「おなかは痛くないですか?」などといった決まった言葉以外,会話が成り立たないことがありました。もっとこの妊婦さんのことを知りたい,と思っていても複雑な会話ができず,「どうしたらもっと良いケアができるのだろう」と思っていた時に,青年海外協力隊の募集を知りました。
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