海外事情
中米ホンデュラス国の媒介動物病対策
池田 光穂
1,2
Mitsuho IKEDA
1,2
1大阪大学医学部環境医学部
2青年海外協力隊
pp.701-704
発行日 1985年10月15日
Published Date 1985/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207132
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●はじめに
本稿で紹介するのは,筆者が1984年5月より青年海外協力隊員として配属されている,中米ホンデュラス国の厚生省媒介動物コントロール局(División de Control de Vectores,以下DCVと略す)の業務内容についてである.ここには現在筆者を含めて3名の協力隊員が活動しており,それとは別に1983年より国際協力事業団(JICA)が,媒介動物病対策に対して援助協力に乗りだしている.
一般的に「開発途上国」のマラリアを中心とする媒介動物病対策の現状については,国際協力の問題と関連して論じられる機会が多いが,その現場の組織のことについては意外に知られていない,またアジア,アフリカ地域に比べて中南米地域は我々の眼にとまりにくい死角にもなっている.今回紹介する組織が,中米ないしはラテンアメリカのそれを代表するか否かについては今後の調査や報告に待つほかはないが,これを機会に読者の関心がわずかながらでも換起されれば幸いである.
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