連載 現場が変わる! チームに働きかける母性看護CNSの実践・11
特定妊婦の継続支援—育児習得に時間を要し,家族のサポート力が弱い褥婦に対する養育環境の調整
俵 由里子
1
,
浅野 浩子
2
1地方独立行政法人 佐賀県医療センター好生館
2山梨大学大学院総合研究部成育看護学講座 母性看護学
pp.948-953
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201402
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[事例]
鈴木加代さん(仮名),30歳代後半,初産婦,未婚。市販の検査薬で妊娠を確認し,初期より個人病院にて妊婦健診を定期受診されていた。仕事は妊娠を機に辞めており,アパートに一人暮らしをして,これまでの貯蓄で生計を立てていた。周囲にパートナー以外の交友関係がなく,パートナーと家族となることを強く望んでいた。
妊娠39週,妊婦健診時に急激な体重増加,血圧上昇とたんぱく尿を認め,重症妊娠高血圧腎症のため当院へ母体搬送となり,胎児機能不全のため緊急帝王切開となった。児は3300gで出生,呼吸障害にて生後14日目までNICU入院となった。入院時,両親とパートナーが付き添っていた。
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