特集 妊婦・褥婦が外来に来たらUpdate—症状対応からワクチン・プラネタリーヘルスまで
【各論】
❷ 妊婦・褥婦の腹痛
柴田 綾子
1
1淀川キリスト教病院 産婦人科
キーワード:
red flag
,
常位胎盤早期剝離
,
虫垂炎
,
子宮内感染
,
産褥熱
Keyword:
red flag
,
常位胎盤早期剝離
,
虫垂炎
,
子宮内感染
,
産褥熱
pp.1384-1388
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429205104
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CASE
患者:32歳、妊娠12週の妊婦。
現病歴:下腹部痛を主訴に夜間の救急外来を受診。緩徐発症の間欠的な腹痛で、左下腹部が強いとのこと。悪阻のため、飲水・食事は十分にとれていなかったが、2日前の妊婦健診では明らかな異常は指摘されなかったという。
陰性症状:発熱、性器出血。
問診にて最終排便が1週間前であることが判明した。便秘薬を服用してもらい、悪阻に対して補液をして経過観察したところ、補液後に排便があり、疼痛が消失した。
産婦人科医が不在の施設のため、経腟超音波検査は施行しなかった。翌日に、かかりつけ産婦人科にも電話で報告するよう説明し、帰宅となった。
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