Japanese
English
報告
未受診妊婦であった褥婦の児や育児への思い—未受診妊婦への支援の在り方
Think of to Puerperal Women of Infant and Child Care Was A Woman with No Prenatal Care: The Way of Support for The Woman with No Prenatal Care
渡邉 幸恵
1
,
渡邊 淳子
1
Sachie WATANABE
1
,
Junko WATANABE
1
1東京医療学院大学
1University of Tokyo Health Science
キーワード:
未受診妊婦
,
児童虐待
,
育児
,
Woman with no prenatal care
,
child abuse
,
child care
Keyword:
未受診妊婦
,
児童虐待
,
育児
,
Woman with no prenatal care
,
child abuse
,
child care
pp.73-79
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200066
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目的
本研究は未受診妊婦の児や育児に対して抱いた思いを明らかにすることを目的とした。
対象と方法
本研究で定義した未受診妊婦に該当し、分娩となった産褥1週間以内の褥婦で本研究の主旨を説明し同意を得られた者5名に、半構成的面接を行った。インタビューガイドに沿って行い、研究参加者の語りを傾聴しながら行った。分析は、インタビュー結果を逐語録に起こして全体の内容を把握した後、児や育児への思いを表しているものを探り、その段落を抜き出した。その段落の類似性や異質性を判断し類型化した。
結果
研究参加者は5名であった。年齢は21歳〜42歳、初産婦4名、経産婦1名であり、未婚4名、既婚1名であった。データ分析の結果、未受診妊婦の児や育児に対して抱いた思いは、【困惑しながら育児を始めるが児に対しては複雑な心境】、【養育について意思決定できないまま育児を始めている】、【妊娠中の生活を振り返り無事に産まれたことに安堵する気持ち】3つに類型化された。
結論
未受診妊婦の児や育児に対する思いには、親準備が未熟のまま、養育の意思決定もはっきりしないまま育児を始めている状況が影響を与えていることが明らかになった。望まない妊娠や妊娠葛藤のある妊婦は妊娠期の早い時期に医療や地域につながり支援対象とされることが、児童虐待予防につながると考える。
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