連載 現場が変わる! チームに働きかける母性看護CNSの実践・6
グリーフケアに不慣れなスタッフとチームを支えるためのCNSの介入—出生前診断で致死性疾患を指摘された事例
中井 愛
1
1国立大学法人 滋賀医科大学医学部附属病院
pp.498-503
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201291
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[事例]
椿さん(仮名)は妊娠6カ月時,近医で羊水過少を指摘され,総合周産期母子センターを受診した。精査入院で,児の器質的問題と,子宮内胎児死亡か新生児死亡への転帰の想定が夫婦に伝えられた。椿さんは流涙しながら,無念な心情と自責の念を話した。
今後の方針として,夫婦は児への負担を最小限にしたいと経腟分娩を希望し,児の蘇生は行わないことを選択した。告知に立ち会った病棟助産師は,告知内容の受け止め方や,今後のケアの意向を確認したかった。しかし,椿さんの様子から時期尚早と感じたため,外来スタッフに依頼した。
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