連載 宝物,教えてください・41
メンターがくれた言葉とブローチ
市川 香織
1
1東京情報大学 看護学部看護学科
pp.437
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201275
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今でこそ,私という人間はポジティブで社交的,新しいことを考えたり始めたりすることが何よりも好きで,人とつながって仕事をすること,人に伝えることも大好きだと自覚しています。おかげさまでたくさんの仲間ができ,ユニークな経歴を持つこともできました。
この企画の依頼が届き,「宝物は? 一体それはいつから?」と考えた時,それはこんな私の人間形成を初めに支えてくれた人なのではと思いました。その人は私が思春期に出会い,当時の私を導いてくれたメンター(先生)です。先生は10代前半の生意気な私を受け止め,励まし,日々勇気付けてくれました。そして14歳の誕生日に,「これからの人生は厳しいが前向きにチャレンジし続けなさい。その笑顔で乗り切りなさい。途中で息切れしないよう,身体にも心にもたっぷり栄養を与えなさい」という言葉と共に,このブローチを贈ってくれました。一体いくつになったら,違和感なく身に着けられるのだろうと思い続けて40年近くが経ち,今やっとブローチに追いつくことができたのではないかと思っています。
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