特集 習慣化されたケアをエビデンスから検証する
15のケアのエビデンスの確実性を評価する—質評価と用語解説
増澤 祐子
1,2
1京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野
2聖路加国際大学大学院看護学研究科ウィメンズヘルス・助産学
pp.928-931
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201143
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本稿のあと(932〜968ページ)に詳しい解説をした15のケアの代表的なアウトカムに関するエビデンスの確実性について,GRADE(The Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation)システム1)を用いて評価した。
GRADEシステムでは,ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial:RCT)で検証されたエビデンスの確実性について,「バイアスリスク」「非直接性」「非一貫性」「不精確さ」「出版バイアス」の5項目で評価を行ない,この5項目の結果から,「高」「中」「低」「非常に低」の4段階のいずれかの評価を付す。ここでは15のケアについて,それぞれのケアのエビデンスとなっているコクランシステマティックレビュー,またはRCTの結果の要約とエビデンスの確実性について,GRADEpro GDTソフトウェア2)を用いて表1を作成した。
本稿では,この表1の提示項目の解釈について,妊娠中の貧血に関する部分を例にとって解説する。
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