連載 ワタナベダイチ式! 両親学級のつくり方・8
対象者と所要時間の設定
渡辺 大地
1,2
1株式会社アイナロハ
2株式会社ままのわ産後パートナーズ
pp.152-157
発行日 2017年2月25日
Published Date 2017/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200703
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はじめに
以下の要求をすべて満たすような両親学級を,2時間のプログラムで構成してください。
【要求】
①家事育児にまったく関心のない父親をやる気にさせたい
②家事育児に関心の高い父親にも満足してもらいたい
③シングルマザーにも学びになるようなものがいい
④妊娠中の夫婦から,子どもが3歳くらいになる夫婦まで学んでほしい
⑤子ども同伴の参加者もいるので,できるだけ子どもを抱っこしながらできる(または,子どもも参加できる)ワークショップを入れてほしい
⑥祖父母同伴者がいる場合もあるので,それにも対応してほしい
——以上です。
いかがでしょうか。すべてを満たすプログラムの組み立てはできましたか? もしクリアできそうな方がいたら,ぜひ私に教えてくださいね。こういう依頼をいただいて困っているものですから(笑)。
ときどき,上のような無理難題を突き付けられてしまうことがあるんです。行政関係からの依頼が多いでしょうか。できるだけ多くの市民に受講してもらえるようにと,ターゲットがあまりにも広すぎて,逆に誰のためでもなくなってしまうパターンです。
前回,「できるだけテーマを絞ったほうがいい」と書きましたが,対象者についても同じことが言えます。対象者は,できるだけ絞ったほうがいいです。
そこで今回は,どうやって対象者を決めていくのか,を考えていくことにしましょう。
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